Meet IconResource.


一つ前の記事 でちょっと書いた Latitude と同じ Cocoia によるプロジェクトですが、これもすごい!

Meet IconResource.Cocoia Blog

What’s IconResource? It’s a video series aimed at intermediate computer users (no Photoshop knowledge required), and aims to teach you about the theory and techniques of icon design. Basically, it teaches you A-Z how to make icons, directly from the source. To get a good insight into its ‘features’, visit the preliminary website.

IconResource は、中級ユーザー(デザイナーではない)を対象にしたビデオ・シリーズで、アイコンのデザインの仕方を、最初から最後まで、みっちり教えてくれるようです。公開は今月26日からで、視聴料も同日発表されるようです(無料ではない)。

僕は、今そんなに資金が潤沢とも言いがたいので、どうするかわかりませんが、これはおカネを払ってでも見る価値があるかもしれません。特に、自分のアプリのクオリティーにはこだわりたい けど、デザイナーさんを雇うほどの規模ではない 、あるいは、デザイナーさんを雇うほどの資金 がない、という方。

なぜなら、HIG に準拠した素晴らしいアイコンを作るデザイナーさんはいっぱいいても、生活に影響するからか、プログラマーがコードの書き方を説明するのとは話が違うからか、そのアイコンの作り方を一般向けに詳しく説明してくれるデザイナーさんは、僕が知る限り、とても少ない からです。ウェブ上で一生懸命探してみても、せいぜい Aqua っぽい球体アイコンの作り方 ぐらいで…(だからデザイナーさんに頼めばいいのかもしれませんが)。

いいアイコンは、「ついで」につけるものではない

ところで、そもそもそんなにアイコンにこだわる必要あるの? とお思いになる方もいらっしゃるかもしれませんが、僕は Mac アプリに関しては、こだわる必要がある、と思います。

このことを考えるとき、ちょっと話がそれますが、Java などを使ったいわゆる「クロスプラットフォームアプリ」について書かれている、Theocacao のこの記事を思い出します

Theocacao: Simple Truths About Cross-Platform Apps

In other words, resistance to creating a new code base is not resistance to the preferences of Apple, it’s resistance to the preferences of Mac users. You can disagree with the recommendation to use Cocoa over Mono or Java, but it’s a moot point because all you’re doing is distancing yourself from the user base. Cocoa is the tool Apple gives you to make great Mac apps.

「言い換えれば、新しいコードベースを作るのに抵抗することは、Apple の嗜好には反しないけれど、Mac ユーザーの嗜好に反しているんだ。Mono や Java より Cocoa を使え、と言ったら、あなたは反対するかもしれないけれど、それが問題なんだ。なぜなら、あなたがやっていることは、自分を自分のユーザーベースから遠ざけているに過ぎないからだ。Cocoa こそが、素晴らしい Mac アプリを作るために、Apple が提供してくれているツールなんだ。」

ここで、「クロスプラットフォームアプリなんかいらない」と言ってしまったら、「信者は Cocoa アプリと一緒に心中しろ!」と言われるのがオチでしょうが、じゃあ、Windows 向けアプリをちょこっといじっただけの Mac アプリを出したところで、他の Mac 専用にデザインされたアプリと同じ売り上げを得られるでしょうか。ユーザーは愛してくれるでしょうか。

同様に「まともなアイコンもついていないアプリなんかいらない」というのは、とっても馬鹿げた話ですが、それでも、(引用した部分の前に書かれている通り)ユーザーがわざわざ Mac を買ったのは、他とは違うユーザーエクスペリエンスを得たい、という理由が少なからずあるはずで、そのユーザーを本当に満足させるためには、Cocoa-AppKit をベースにした統一感のある UI や、クオリティーの高いアイコンデザインは欠かせないものである、ということを、自分ができるかできないかは別にして(汗)、忘れないようにしたい、と思っています。

…あ、でもここまで書いて思ったのは、本当に愛されるアプリを作るには、アイコンや UI にも徹底的にこだわらなくてはいけないのは、どのプラットフォームでも同じだと思う(おい)んですが、海外の Mac アプリを見ていると、Mac プラットフォームはその中でも「最低限クリアしなければならないハードル」がかなり高いな、という印象を受けるんですね。しかし、日本の Mac アプリは、僕のも含め(汗)、そのハードルを越えられていないか、ハードルの存在そのものに気付いていないものが多い(失礼)気がします。

というわけで、IconResource、ウェブサイトによれば、別に Mac アプリのアイコン作成に特化した学習ビデオではない(おい!)ようですが、どんなものになるのか、楽しみです。


“Meet IconResource.” への3件のフィードバック

  1. それは僕も悩みます…

    くりたさんがされているように、誰かがアイコンを付けてくれるのを待つ、というのはいいんじゃないでしょうか。そのアプリに使う人が探していた機能があったり、中の UI がしっかりしていれば、アイコンを付けたくなるのが人情(?)だと思うので。

    ただ IconResource のようにもっと情報があれば、個人レベルでもよりいいものが作れるのにな、と思います。なので僕も、アイコン作りの参考になるほどのものではないかもしれませんが、とりあえず僕がどうやっているのかを紹介するために、Kaku のアイコンのソースを公開することを検討しています。

  2. ぜひ、アイコン作りのノウハウの公開を期待しています。

    正直、アイコンを作ってくれる人はほとんどいないし、僕のソフトは絵を書くような人向けでないものが多いです。

    ちゃんとアイコンをつければ、使ってくれる人がちょっとは増えるんじゃないだろうかと妄想する今日この頃です。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です